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国立新美術館 「異邦人たちのパリ」展 [パリの敵は東京で!]


2007年1月に新しく六本木にオープンしたこの美術館は、
元は陸軍歩兵隊の兵舎が建っていて、
戦後は東大生産技術研究所として使われていましたが、
その外観の一部を別館として残し、
今、東京都知事に立候補して話題の黒川紀章氏の設計で建替えられました。



今時、アルミとガラスの箱型建物なんて流行らないし、
内心、氏には知事にでもなって設計はもう止めて貰いたいものだと思っていましたが、
行ってみれば、そんなにつまんない建物でもありませんでした。

外観のうねったサッシも、
日除けのための無数のガラスの庇が、ビルにありがちな冷たい印象を和らげ、
建物が膜で覆われているように見えます。
・・・、サボテンのようにも見えますが。



中は、天井の高い3層の展示ブースの入口がある一面を通路状のギャラリーとしていて、
それが外観のガラスに覆われた大きな吹き抜けに面しています。
その吹き抜けには円錐をさかさまに突き立てたコンクリートの上端の平らな所が、
カフェだったりレストランだったりしています。
中空に漂うような施設や通路と、
常に落下を意識させる緊張感は、まさに「マリオ」の世界!?

通路の展示ブース側の壁は、
照明をしこんだマットに光るアクリルに、
杉板を等間隔に縦ルーバーのように貼り付け、
倉庫のように無機質な展示ブースの入口まわりを演出しています。
(素材名は見た目の判断なので違っているかもしれません。)



そして印象深かったのは沢山のシミを付けた1階床のフローリングです。(上の写真は2階
出入りの人数や雨の日の事を考えれば、
普通公共施設の1階にフローリング等は使わないと思うのですが、
他のフロアと違ったセレクトの南洋系材料のようで、
クリア塗装を施していないため、
くすんだ灰色味がかったマットな茶色が、
何とも言えない味わいを出していて、
ガラス面から一杯入ってくる光と、作家もののオブジェのような椅子と合わせ、
鑑賞後の余韻をゆっくり感じられるスペースをつくっています。

そんな場所のそんな事なので、
あちこちに付いたシミについて、
黒川紀章氏が施設の担当者に何と言い訳しているのか知りたいところです。

で、
当日は朝日新聞の招待日で、
「異邦人のパリ1900~2005」ポンピドーセンター所蔵作品展に行って来ました。
ポンピドーの外観はパリで見て、内は東京で見ようという訳です、
新聞社の「アスパラクラブ」に入会すると応募出来るというので入会、応募、当選となりました。
入会したての人優先なのでしょうか?
会場は美術館の展示スペースの1/5ぐらいしか使っていないようで、
外はガラガラ、中はキツキツ、ピンポイントで沸いている?感じでした。

内容の方は、
キュビズムのパブロ・ピカソはあるけどジョルジュ・ブラックはない。
色彩の美しいマルク・シャガールはあるけどアンリ・マチスはない。
パリの街並みを描いた荻須高徳はあるけどモーリス・ユトリロはない。
シュールな人を描くキース・ヴァン・ドンゲンはあるけどマリー・ローランサンはない。
パリの日常を撮ったアンドレ・ケルテスはあるけどロベール・ドアノーはない。
と、実はタイトルのとおりで、
フランス人がいないだけなのですが、
重要な中心人物の一部が、あえていない事が、
かえって観る人の記憶を刺激し、
想像力をかき立てる展示になっているようです。

「異邦人(エトランジェ)たちのパリ 1900-2005 ポンピドー・センター所蔵作品展」
会期:平成19(2007)年2月7日(水)~5月7日(月)
主催:国立新美術館、朝日新聞社、テレビ朝日、ポンピドー・センター
会場:国立新美術館 企画展示室2E


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